2017年8月3日木曜日

マンマシンインターフェース

 ロボコップをご存知と思います。悪者に殺されてしまった警官の脳など体の一部をつかってロボットにしたというストーリーです。人間の脳さえあれば、あとは手足はロボットで自由に動かすことができるという未来もそう非現実的ではなさそうです。
 脳から脳波が出ており、その脳波が解読できれば、手足を動かすようなこともできるはずです。
 これを実現させようと考え研究を続けているのが、つくばにある産総研の長谷川良平さん(理学博士)です。今日、ご本人に会って、デモ見せていただき、お話を聞いてきました。
 この方です。https://unit.aist.go.jp/hiri/topics/01.html
 ウェブ検索をすると、いっぱい出てきます。
http://www.audi.jp/innovator/ism/i_79/index.html
https://www.terumozaidan.or.jp/labo/technology/06/index.html
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/278202/081800001/

 筆者は、脳波は脳から出ているので、脳から直接とればいろいろなことが分かるので、よいのではないかと考えていましたが、直接取ると返ってどの脳波がどういう意味なのか複雑すぎて解明するのが難しいそうです。
 甲子園球場(たぶん関西の方ですので後楽園球場ではないのだと思います)の観客に一つ一つマイクをつければ、何を話ているかわかります。しかし、球場の外の離れたところで歓声を聞くと、満塁ホームラインか、下手なプレーに対するブーイングかが判別できます。
 個々人の声より、全体としての声の方がわかることもあるというお話は非常に分かりやすい説明でした。
 ヘッドギアから取る脳波はその「歓声」のようなもののようです。長谷川さんは人が「これだ」と思う時に出る脳波を判別する技術を開発し、それを寝たきりのALSの患者との意思疎通につかう道具にしようとされています。人が「念じる」ときに出る脳波の波形が分かるので、いつそれが出たかでいろいろなことを判定しようという技術です。
 その技術を使って、認知症の診断をするということも研究されていました。実は今年の6月に日経新聞にこの記事が出たので、筆者が産総研に長谷川さんとの面談をお願いしたのでした。
 アメリカでは脳波を使ったベンチャーがいくつも起業しているそうです。日本でもこれから長谷川さんの技術を使ったベンチャーが出てくれば面白くなると思いました。

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