2017年11月16日木曜日

TechCrunch Tokyo 2017

今年もTechCrunch Tokyoに言って来ました。Startup Battleの登壇企業20社のうち、明日のファイナルラウンドに選ばれたのは以下の6社。
 Voicyは、ニュースを音声で聞くということでしたが、ようするに音声のユーチューブ。元トーマツベンチャーサポートの緒方君が社長になっていました。日本では、ボイスメールやポッドキャスティングが流行らなかったことから、音声だけのメディアにどれだけ関心が集まるか注目されます。スマートスピーカーが普及するようだと、このビジネスも盛り上がるかと思います。音声も捨てたものじゃないというカルチャーを醸成できるかがポイント。
 東京ロケットは面白かったので、私も高得点にしました。職人さん業務の受注と職人さん探しのアプリ。TRUSは、建材のeCommerceサイトで、BtoBで設計事務所向けに、これまで紙のカタログでやっていた建材選びをウェブでできるようにした。これも良いと思いました。どちらの会社も、業界のことをよく知っている人が社長です。
 選ばれた6社以外だと、FunLifeというのが良かったです。ARCミラーという等身大のカメラつきモニターに、インストラクターがトレーニングの模範をする画像が映り、トレーニングを受ける人がそのインストラクターどおりの動作をしているかチェックをしながら、トレーニグできるというもの。ようするに、インストラクターがいなくても、モニターのインストラクターが教えてくれる、という装置です。ゲーム機にも使えそうです。
 給料前払いのPaymeは、選ばれると思いましたが落選しています。企業と契約しておき、社員が申請したら、給料日前に前払いしてもらえる。手数料3%とのこと。同業者はこれより高いということなので、同業があるということになります。企業を介さず、直接個人に貸しつけたら、貸金業になるので、手数料3%は年利で20%を超える(前払いの日数による)ため、利息制限法に引っかかる可能性があります。そういうことがあるため、当社は企業と契約するという形態をとっているそうです。これもFintechです。
 あとは、Antaa(アンター)。実名で医者が医者の質問に答える。ボランティアベースでの質問回答サイトです。うまく運営できるか心配ですが、そこそこできているようです。医者が集まるサイトであれば、M3のようにいろいろと別のことができるので、期待が持てます。質問回答で満足せず、そういうビジネスマインドがあるかどうかがポイントです。

株式会社東京ロケット
建設業における職人の労働環境をITの力で解決する「助太刀くん」を運営。職人が職種と居住地を入力すれば条件にあった現場情報が届くほか、勤怠管理やペイメントサービスを提供する。
株式会社justInCase
テクノロジーで保険の無駄を省くInsurTech。必要な時に必要なだけ加入できる保険サービス「justInCase」にて、新しい保険のかたちを提案。
株式会社scouty
AIヘッドハンティングサービス。技術系質問投稿サイト、イベント登録サイト、SNSなどから優れた人材の情報を自動的に収集し、最適なタイミングでヘッドハンティングができる。
株式会社トラス
建材をメーカー横断で比較検討できる、建築設計者施工者向けクラウドサービス「truss(トラス)」を運営。建材メーカー各社の製品を横断して、法規の準拠や性能、価格やデザインなどを元に建材選択ができる。
株式会社空
ホテル経営者向けに無料の経営分析ツール「ホテル番付」を開発。すでに運営中のホテル経営者向け料金設定サービス「MagicPrice」と合わせて、業界の価格最適化を進める。
株式会社Voicy
パソコンやスマートフォンのアプリ向けの音声放送プラットフォーム「Voicy」を提供。現在は約25の新聞や雑誌の情報を音声で流しており、AIスピーカーとの連携なども進める。

0 件のコメント:

コメントを投稿